江戸時代後期に初代喜六が、
鋳造が盛んな街、山形市銅町において、
鋳物業を始めたことに端を発します。
以降その技術は代々伝承され、
現在は、九代目旺光と十代目琢実が
父祖の遺志を継ぎ、
用の美に満ちた茶の湯釜と鉄瓶の
専門工房として製作活動を
行っております。
日本の伝統文化を代表する茶道。
茶事を催すこと自体を
「釜を懸ける」と言いあらわすように、
お茶席において不動の位置を与えられた
道具が茶の湯釜です。
その存在感から釜は席中において
亭主の代理を務めるとまで云われ、
亭主が席を離れるときも
炉中に在し客の相手をします。
日本の伝統美、
山形鋳物の世界をお愉しみ下さい。
清光堂は六人で手づくりの鉄瓶と茶の湯釜を専門に作る小さな工房です。
二週間に一度、型へ溶けた鉄の流し込みをし、それらが完成品になるまでに、だいたい二週間から一ヶ月掛かります。
そのため、大量生産は叶いませんが、すべてが手づくりで出来上がった鉄瓶や茶釜はとても繊細で表情豊か。それぞれが静かに呼吸しているようです。
そばに置いておくだけで、寛ぎと気持ちの安らぎを感じていただけることでしょう。